スウェーデンで歯医者になる方法②Kunskapsprov 筆記試験

日本人歯科医師がスウェーデンで免許を取得する2通りの方法を詳しく説明します。
まずは
1、国家試験を受ける方法

国家試験を受け、それに合格すると歯科医療施設で歯科医師として研修をする権利がもらえます。自分で研修先を探して6ヵ月間歯科医師として研修をし、さらに法律のコース (Författningskurs) をネットで受け、Sosに申請すればスウェーデンの免許を取得できます。

スウェーデンでは現在EU以外の歯科医師のための国家試験、Kunskapsprovが実施されています。
2016年からシステムがガラッと変わり、今までは4科目(小児、成人歯科、基礎、実技)を2回に分けて試験を受けるシステムでしたが、現在は筆記試験をまず受けてそれに合格した者は実技試験を受けるシステムになりました。

2017年~2020年まではカロリンスカ研究所 (KI) が責任者になっています。
(ちなみに医師はUmeå(ウメオ)大学です。)

2017年3月22日にシステムが変わってから初めての筆記試験があり、
6月、9月、12月にも施行されます。
3月22日の筆記に受かったものは、実技試験を受ける権利を与えられます。
実技試験は6月、2018年1月に実施されます。
筆記試験は3回、実技試験は2回までしか受けられず、もしそれ以上落ちてしまった場合は違う方法で免許を取らなければいけません。

システムが変わってから、kunskapsprovを受けるにあたり語学のレベルが問われなくなりました。去年まではSvenska 3かC1の資格を持っている者のみが受験できました。
しかし、テストは全てスウェーデン語のためスウェーデン語ができないと困難な内容になっています。

私は3/22にKunskapsprovを受けました。

試験は9:00-15:00(今は15:30までに変更)
パソコンで、マルチプルチョイス+筆記でした。
3部に分かれており、
1部は成人1症例(25問)+小児1症例(18問)
2部は英語の論文
3部は成人1症例 でした。
1症例といっても、1人の患者さんの情報から派生した問題がたくさん出るような感じです。治療計画、レントゲン読影、治療方法、説明方法、患者さんが持つ基礎疾患についての問題、診断、解剖、薬理。実際の臨床に基づいた問題が多かったのですが、慣れないスウェーデン語と長時間パソコンとにらめっこしていたので頭がくらくらしました。

Sosにはエビデンスに基づいたナショナルガイドラインがあるのですが、テスト中省略版のガイドラインが配布されていました。
例えば、慢性歯周病の患者においてガイドラインに基づいて勧められる治療は何か。→ガイドラインを見て、エビデンスの高いものを答えるような問題も数問ありました。

小児は咬合誘導や外傷、定期検診で見る項目などについて問われました。

英語の論文はフッ素について。研究デザインや内容を選ぶ問題でした。
また、保育園おける齲蝕予防について提案する問題もありました。

3部の患者症例30問。
これは1人の患者さんの治療計画を立てながら様々な問題に答えるような形でした。前には戻れない形式で、だいたい次のページに答えが書いてあるので精神的にあまりよくないです。

例えば、
『問1、まず行うことは何か
1,レントゲン
2,診査
3,医療面接』
で答えを選んで次のページに行くと、

『問2、(1) あなたはレントゲンをまず撮影しました。以下のレントゲンを見てカリエス、歯周組織について読影をし所見を書きなさい。
(2) 各歯牙について診断しなさい』

ここで医療面接を選んだりしていると、「レントゲンだったのか・・・」とがっかりします。
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テストの合格ラインは70%
各部で50%以上です。

3/22のテストは61人が受験し6人が合格しました。

次は実技試験について書きたいと思います。

Author: Y

2012年に都内歯科大を卒業。 その後しばらく働き、 2016年2月にストックホルムに移住。 スウェーデンの歯科に興味を持ったのは大学3年生のカリオロジーの授業のとき。 スウェーデンの歯科の実態が知りたい!

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