夏明けから始まった怒涛の子供健診、上司の話

私たちのクリニックは、地域の子供の健診をする義務があります。登録されている子供たちを健診し、国からお金をもらっています。
子供が奇数年になる年に義務健診があり、その数千人の子供たちを1年のうちに全員呼ばなければいけません。

今年の初めに、『いつも子供健診が追い付かずにギリギリになってしまうから、今年は早いうちからたくさん健診によぼう』そう会議でずっと話されてきて、毎回の報告でもそれは上手くいっているような感じでした。

そして夏が終わり、予定表を見てみると・・・
Barnpassと呼ばれる、2つの治療室を使って歯科医師1名と助手さん2名で子供1人を7.5分で診る子供健診パスと言われるものがめちゃくちゃ予約されていました。私は今週は4回も・・・
子供の健診、追いついてるみたいな報告してたのになんで急にパス予約されているんだろう・・・と同僚とともに疑問に思っていました。

7.5分なら多い思う方もいるかもしれませんが、パスは基本的に
・問診
・食べ方、歯磨きの指導
・カリエス・歯肉の検査
・咬合の検査
・必要に応じてレントゲン
を行わなければいけないので、2つの部屋にそれぞれ子供を呼び、助手さんがまず問診をはじめ、歯科医師が2つの部屋を行ったり来たりしてなんとかこなしています。
何しろ時間がないので、パスを上手くこなすには、正しい患者さんを呼ぶということがカギになっています。正しいというのは、リスクが低く、咬合のチェックをしなくていい患者さんということになるので、パスにはだいたいリスクの低い5、7歳児、13、15、17歳児が呼ばれます。
9、11歳は犬歯の萌出を見たり、咬合誘導の必要を見極めなければいけないのでだいたい少し時間がかかるためパスには適さず、カリエスリスクの高い子供もレントゲンや治療の説明が必要になるためパスには適しません。

ところが、パスにはカリエスリスクが高い子供や9、11歳児が大量に予約されていました。全て新しく来た上司によって予約されているのがわかったので、『なぜパスに適さない子供を予約するのか。カルテを見て予約してほしい』というと
新しい上司は急に『健診の子供が後1000人も残っているから、子供はもう全員パスに呼ばないと間に合わない!』と騒ぎだしました。
この話はFIKA中に行われたため、周りの同僚も聞いていたのですが、みんな晴天の霹靂、『え、その1000人どっから湧き出た?そんなの夏前には一切言ってなかったじゃん・・・』と混乱。
会議がいかに機能していないかがわかりました。ほう・れん・そうが全く機能していません。

とにかく私たちは後1000人の子供を今年中に健診しなければいけないようです。

パスは助手さんたちとの連携が取れるとなかなか楽しいのですが、またまた問題発生。

パスに子供を呼ぶ方法ですが、通常は1か月ほど前に、保護者にこちらから時間を決めてSMSを送り呼びます。そして都合の悪い子供たちには電話などで時間を変更してもらいます。もちろん2、3日前に予約変更する子供もいますが、そうすると直前に予約表に隙間ができてしまいます。
直前に隙間ができてしまった場合、普通ならほかの保護者に、『明日義務検診の時間が空いたのでもし都合がよいようなら来ませんか』という電話をかけて隙間を埋めるようにするのですが・・・

新しく来た上司はなんとそこで驚きの行動をとりました。
前日に、適当な保護者に翌日の予約時間が書かれたSMSを送りつけ(しかもその内容が『明日10時にきてください。24時間以内のキャンセルや変更、来なかった場合には200Krの罰金が発生します』という内容)、とりあえず子供をよんだことにし、予約表がきれいに埋まって見えるように細工をしていたのです。
当然前日に呼ばれてもこれる子供は少なくほぼ現れず、奇跡的に現れた親たちは私たちの非常識な行動に激怒する、という感じになりました。当たり前ですよね。今日も苦情を3件受け取りました。1人は、昨日そんなメールがいきなり来て歯科恐怖症だし、だけどいかないと罰金になってしまうし、怖くて眠れなくなってしまったと言っていました。

前日に『明日こい。こなけりゃ200krの罰金だ』みたいなメールを送り付けられたら誰だって切れませんか?私が保護者なら相当腹立ちます。は、なんだこの脅迫メール、と思います。

しかもこれ、今週の初めに苦情が来て、火曜日の会議で
『保護者から苦情が来たから、前日にSMSでよばない!電話する!』と決まったはずだったのです。
それにも関わらず新しい上司は昨日、今日のパスのための予約SMSを送っていました。
なんのための会議だったんだよ、とまた突っ込まずにはいられませんでした。

新しい上司は、経済状況のあまり良くないクリニックを改善させて稼ぎナンバーワンのクリニックにした、ということから新たな挑戦を求めて経済状況のイマイチな私のクリニックに転職してきました。自分は経済状況を良くできるという自負があるのかもしれませんが、とにかくダブルブッキング・そして勝手に私たちが決めた治療時間を短くされるという事件が発生していてみんなかなり怒っています。
そして嘘つきです。やっていないことを、よく『やった』といっています。
すぐばれることをなぜするのか全然理解できません。本社にいい顔をしたいのかもしれませんが、被害にあうのは実際に働いている私たちです。歯科医療はあなたのお金稼ぎのゲームじゃない、私たちはコマじゃない、と思います。

さて、同僚の勧めで、新しい上司の行動をクリニックチーフに報告にいくと、『でも、1000人呼ばなきゃいけないからしょうがない』とのこと。
はい?火曜日にあなたがSMSで呼ばない様にと言いましたよね?と思いました。
この上司たち、言うことがいつもころころ変わるので、みんな大混乱です。
彼は歯科医師なのに臨床経験がほぼなく、歯科医師としては働けません。
そして、いつも診療室から隔離された部屋でパソコンをいじっています。
患者さんからの批判を受けるのは実際に臨床をしている私たちです。
彼は一体何をしているのでしょう。そのほかにも問題がありすぎてここでは説明しきれません。彼のせいでもう何人も何人もやめています。私の仲が良かったシリア人の同僚も、やめてしまいます。
なぜ彼がやめないのか、それは彼がほかの同僚に全て仕事を押し付けてなんとか仕事をこなしているからです。

あまりに無能なので、同僚が一致団結して歯科医師会に訴え、現在改善策を模索中です。誰しもがやめてほしいと思っています。
スマホとパソコンばかりいじって、会議では金のことしか言わず言うことがころころ変わり、約束したことも守れない。こんな人がものすごい高額なお給料をもらっていると考えるとはらわた煮えくりかえる思いです。

Author: Y

2012年に都内歯科大を卒業。 その後しばらく働き、 2016年2月にストックホルムに移住。 スウェーデンの歯科に興味を持ったのは大学3年生のカリオロジーの授業のとき。 スウェーデンの歯科の実態が知りたい!

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